人力車って、人が引っ張るタクシー?
人力車って、誰に乗っても一緒なの?
そんな声をよく聞きますが、人力車って実際、どんな仕事をしているのか。
現役車夫の僕が、”人力車の仕事リアル”をお伝えします。

僕は浅草で人力車をひいている現役車夫、Shunです。
この記事の狙い
・世に出ていない人力車の仕事の裏側を知ってもらう。
人力車のよくある誤解
手始めに、人力車に対する誤解を解くことで、実態に少しせまっていきたい。
・人力車は、人がエンジンのタクシーみたいに、次々と人を運ぶ!?
↑僕は、業界に入る前は、こんなイメージを持っていました。
では、これは○か✕か。
✕です。
人力車は、サービス業です。お客さまの観光のお手伝い、思い出づくりの交流がメインです。
移動手段として使っていただくこともありますが、途中でお客さまの写真を撮り、ガイドをし、
非日常を楽しんでもらうことを第一としています。
そのため、タクシーとははっきり異なります。しかし、こういった肉体労働的な側面ももちろんあります。
浅草から東京駅を超え、銀座まで7km走ったり、真夏に1日で合計20km弱走ったり。
・人力車は誰に乗っても一緒なの?
観光ガイドなら、ベテランの車夫がいいに決まっている!
↑僕は、業界に入る前、こう思っていました。
では、これは○か✕か。
△です。
これは、車夫に、観光ガイドとしての知識や経験を最大限求める場合に限ります。
前の質問で答えたように、人力車はサービス業であり、お客さまに楽しんでもらうことを第一としています。
そのため、観光ガイドでもあり、カメラマンでもあり、ひとりの人間として接しているという側面があります。
ご案内する中で、アイスブレイクとして話し始めた雑談が盛り上がり、自然な流れで観光知識に繋がらない場合は、無理にガイドをしないことも多々あります。
話してみたフィーリングで選ぶこと、あるいは、乗る目的が明確なら、それに合う車夫を選ぶことをおすすめします。
仕組み
人力車は、時間・人数で料金が決まり、その時間の限り、車夫は働くという仕組みです。
その時間の中で、移動・ガイド・写真・雑談、なんでもありです。
仕事リアル
車夫目線で、人力車の仕事は大きく2つ。
・営業
・ご案内
それぞれの特徴―
営業 (集客)
人力車は、ただ待っていてもお客さんが来るわけではありません。
自分の足で観光客に声をかけ、乗っていただくのが第一歩です。
いわゆる「営業」が仕事の半分以上を占めるといっても過言ではありません。
・街を歩く観光客に声をかける
・笑顔や雰囲気で安心感を与える
・短期間で「この人と一緒なら楽しいかも」と思ってもらう
この瞬間が、人力車の最大の勝負どころ。
体力よりもコミュニケーション力、人間力が問われます。
ご案内
一度乗っていただいたら、そこからは「観光ガイド」としての本領発揮です。
・浅草の歴史や文化を解説する
・写真を撮り、特別な思い出を残す
・ガイドという枠組みを壊して、全力で楽しませる
1番に気を配ることは、お客さまの反応です。
どれだけ自分がおもしろいと思うトークを展開しても、お客さまが楽しんでいなければ、自己満足でしかありません。
そのお客さまにとっての最善を考え、反応を見ながら、適切に、ときに不適切に、期待を超えるリードをしていく。
同じルートでも、お客さまによって全く違う体験になる。
それが人力車の醍醐味であり、僕が人間力の仕事と呼ぶ理由です。